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【私のオフタイムVol.1】防衛省陸上自衛隊宮城地方協力本部長・一等陸佐/澤村満称子さん
組織のトップが夢中になる趣味の時間に潜入。貴重なオフタイムを覗かせてもらいながら、その魅力と趣味と仕事の接点を探ります。
「一任地、一芸」で始めた温泉めぐりは地域を知るためのライフワーク
「長期の休みや週末には温泉旅行をしますし、以前はゲーム感覚で一日に八つの温泉に入るほどはまっていたこともあり、一緒に行く夫からはもはや修行だねと言われています」。澤村満称子さんは、東北にあるほぼすべての温泉を制覇した大の温泉好き。今までに入った温泉をすべて記録しているマップアプリと膨大な画像が保存されているタブレットを見ながら、「蔵王温泉にある46の源泉はすべて回った」「毎朝温泉に行っていたら地元の人と仲良くなってさくらんぼ狩りに誘われた」「歩いてしか行けない温泉に入りたくて山登りもやっている」「ディープな温泉ファンにとって油臭は強いほどいい」など、温泉にまつわる話題が次から次へと湧いてきます。これほどまでに温泉めぐりにはまったのには、任地(勤務地)が変わるごとに新しいことにチャレンジをする「一任地、一芸」のモットーと、「その土地をよく知りなさい」という言葉が影響しているのだと教えてくれました。
趣味と仕事はつながっている
澤村さんは現在、陸上自衛隊で100人以上の部下を従え、防衛省自衛隊と宮城県をつなぐ総合窓口となる自衛隊宮城地方協力本部長の立場にあります。2017年には山形で第6後方支援連隊長に着任し、陸上自衛隊初の女性連隊長として話題になった人物です。趣味と仕事の関係については次のように話してくれました。「私の率いていた部隊は災害派遣時に給水や入浴といった生活支援を行います。利用できる施設の場所やキャパシティ、道路状況などの情報は常に持っていなければならないのですが、どうやってその土地を知るのかという意味で、趣味の温泉めぐりは非常に役立っています」。実際に、台風19号の被害を受けた丸森町等への災害派遣時には、支援や自治体とのコミュニケーションをスムーズに行うにあたり、地域を知っていたことがプラスに働いたそうです。
これまでに巡った、東北の印象深い温泉
「お気に入りの温泉は数え切れませんが、特に好きな温泉の条件は、源泉かけ流しと足元湧出です。泉質の良い温泉を求めて、どんな山奥だろうと雪道だろうと一人でも行きます。そのおかげで雪山に登ることも始めました」という澤村さん。ここに挙げた温泉の他にも印象深い場所はまだまだあるが、「すべてを忘れて何もかも洗い流すようにリセットできる」と、温泉を巡ることが日々の活力になっているようです。
オフタイムは全力で楽しむ
現職となってからは以前ほどには趣味の時間が作れていないそうですが、新たな「一任地、一芸」の目標を聞くと「温泉ソムリエを取りたいと思っています」と教えてくれました。好きなことには妥協をせずに全力で楽しむことが仕事にも活かされる。澤村さんの温泉めぐりは、そんな理想的なオフタイムなのではないでしょうか。
一般広報も本部長としての大きな役割
現在、自衛隊宮城地方協力本部長としての主な業務には、災害派遣等の要請窓口、連絡員の派遣や広域連隊との連携といったことのほかに、自衛官募集に関する一般広報と呼ばれるものがあります。自衛官というと厳しいイメージがありますが、いわゆる体育会系の人員は全体の半分ほどで、事務系、経理系、医療系、IT系など16の専門科に分かれた幅広い業務があることや、約2年を一任期とする任期制自衛官という働き方もあり、数年で退官する若い方々への再就職支援も行っていることはまだあまり知られていません。多様な働き方や働く環境、待遇などが気になる人は、ホームページから調べてみると意外な発見があるかもしれません。
データ
陸上自衛隊
- 住所
- 仙台市宮城野区五輪1-3-15 仙台第三合同庁舎1F
- TEL
- 022-295-2612
(取材協力)陸上自衛隊 仙台市宮城野区五輪1-3-15 仙台第三合同庁舎1F TEL.022-295-2612 https://www.mod.go.jp/pco/miyagi/miyagitop/
(撮影協力)髙友旅館 大崎市鳴子温泉字鷲ノ巣33-1 TEL.0229-83-3170 http://www.takatomo.co.jp/
※この記事は2023年12月の取材をもとに作成したものです。『大人のプレミアムマガジンKappo』で連載中の「私のオフタイム」をベースに、誌面では紹介しきれなかった情報を加えた『みやぎで働く!』バージョンです。
(撮影協力)髙友旅館 大崎市鳴子温泉字鷲ノ巣33-1 TEL.0229-83-3170 http://www.takatomo.co.jp/
※この記事は2023年12月の取材をもとに作成したものです。『大人のプレミアムマガジンKappo』で連載中の「私のオフタイム」をベースに、誌面では紹介しきれなかった情報を加えた『みやぎで働く!』バージョンです。